COROSの使い方3 GPXデータ作成/ダウンロード方法とCOROSへのインポートについて

GPSウォッチを購入すると地図を時計にインポートしたり、ルートを外れた時にアラートを鳴らしたり、ナビゲーションで使ったり、何かと覚えておきたいこととして、GPXデータの作成やGPSウォッチへの転送方法が挙げられます。

今回は、ヤマレコ、STRAVA(ストラバ)、GARMIN(ガーミン)の3種類の媒体を使って、GPXデータを作成し、ダウンロードする方法について書いていきたいと思います。なお、最近こちらのブログでもしっかりと書いているCOROS(カロス)というGPSウォッチを例に挙げながら、データをアップロードする方法についても記載したいと思います。なお、COROSウォッチの中でも、こちらの機能が使えるのは、APEX PRO / VERTIX の2モデルのみになりますので、PACE2をご利用の方は上位機種もこの機会に検討して見てください。


GPXデータの作成方法

そもそもGPXデータってなんだっけ?という方にご説明いたします。

GPS(Global Positioning System)は地球上の現在地を人工衛星からの電波で測り知ることができるシステムのことです。GPXは(GPS Exchange Format)の略でGPSデータをアプリ間でやりとりするデータのことです。山などでルートを見失わないように、事前に自分が進むべき道をGPS上で作成し、時計やスマートフォンに取り込むことで遭難等のリスクを回避することができます。

GPXデータを取り込んで時計に入れておけば、ルートを外れた時にアラートを鳴らしてくれたり、アラートを鳴らす距離などを設定できます。これは安心。特にトレイルレースなどではマーキングが少なくて不安になったり、表示がなかったりすることがあります。マラニックでもいちいちマップを広げるのが面倒という方がいらっしゃるので、GPXデータを時計にインポートするという需要が高まってきています。

COROSを使って走った道であれば、時計の中にGPXデータが存在するので、改めて同じ道を走ろうとした場合にデータを時計から選び設定することができます。また、スマホと同期すればスマホ内にデータが転送されますので、そのデータをGPXデータとして取り出すこともできます。この場合は、GPXデータを別のアプリで開いて見ることも可能です。まずはスマホのデータからデータを取り出す方法をご紹介していきます。

COROSからGPXデータを取り出す方法(使っていない方は飛ばしてください)

COROSアプリに時計からデータをインポートした後に、GPXデータをエクスポート(取り出す)する場合は、以下の手順で行うとスムーズです。

①アクティビティ画面の右上の矢印ボタンをタップ
②データのエクスポートボタンをタップ
③データ形式の.gpxをタップ
④Air Dropをタップ
⑤デバイスに保存
※④以降はどれでもかまいません。

④で『山と高原地図』を選ぶと山と高原地図のアプリ画面にデータが転送されます

COROSからGPXデータのエクスポートは簡単ですね。今回はたまたまiPhoneでやっていますが、おそらくAndroidでも問題なくできるかと思います。


外部サイトでGPXデータを作成する方法

続いて外部サイトでGPXデータを作成していきましょう。外部サイトでGPXデータを作成できる主なサイトは以下になります。3番目のガーミンコネクトが無料で1番簡単かなと思いましたが、それぞれ特徴を書いていきます。

1、ヤマレコ(無料 時間表示が嬉しい機能)
 https://www.yamareco.com/

登山者にはお馴染みのヤマレコのいいところは、他の誰かが行っている場所であれば、GPXデータを自分で作成しなくてもすぐにデータとして取り出せることです。これは行ったことがない山に行く時などは便利です。基本は山なので、ロードのデータより山のデータが多いのが特徴的ですね。では早速手順について見ていきましょう。

誰かが行ったルートをダウンロードする
①誰かが行ったルートのログ(トップページから「記録検索」に好きな言葉を入れるー今回は高尾山の6号路を検索)を検索します。
②マップ機能をクリックし、GPXファイルのダウンロードをクリックします。
とても簡単ですね。

自分でルートを作成する
①アカウントに登録しログインする
②トップページから右上の新規作成→山行計画を作成→地名を検索
③検索した付近の地図が出てきますのでルートを作り保存
④1〜5までの項目を入力(適当で大丈夫です)
⑤保存された参考計画からマップ機能→GPXファイルをダウンロード

①②

ヤマレコユーザーには使いやすいかと思いますが、手順が少し多いので、GPXデータを取り出したいだけでしたら他の媒体でもいいかもしれません。しかしながら一般の方が歩いた場合の大体の時間がわかりやすく表示されるというメリットは他の媒体にはないので、初めていく山などでは特にオススメしたいサイトです。

2、STRAVA(有料:30日間無料 操作性は抜群)
 https://www.strava.com/

ランナーお馴染みのSNS【STRAVA】は登録している人も多いと思います。有料の機能にはなりますが、しばらく必要そうなデータを作成して30日間以内にキャンセルすれば、無料でも使えるので試してみてください。SNSなので、わりとFacebook等と連動している方も多く、場合によっては知ってる選手や有名人が走っているコースをダウンロードして同じ場所を走ることも可能です。では早速手順について見ていきましょう。


①STRAVAの場合、有料会員のみの機能になるので、有料会員(30日間無料)に登録する
②ダッシュボード(初期画面)にカーソルを合わせ『Myルート』→『新しいルートを作成』と進む。最初は海外の地図が出るので検索画面から簡易的に検索する(今回は「高尾山」と検索した)
③ルートを作成する(通るコース上を適当な間隔でチェックするだけ)
④ルートを保存する
⑤『GPXをエクスポート』をクリック

②③

STRAVAは、さまざまなアプリと互換性の高いSNSアプリとして、操作性の高さが際立ちます。有料の機能は他にもあるので、あんまり考えずに簡単に使いたいという方にオススメです。毎日運動をしている方は、もちろん無料会員でも十分な機能では使えますが、有料会員も試してみるといいでしょう。

3、GARMIN CONNECT(無料;オススメ)
 https://connect.garmin.com/

GARMINユーザーにはお馴染みのガーミンコネクトですが、非ガーミンユーザーでも登録さえすれば無料で使える機能ですので、GPXデータを作りたいだけならガーミンコネクトがオススメかもしれません。やはりこのデータを無料で簡単に作れるのは嬉しいですね。では、早速手順について見ていきましょう。


①GARMIN CONNECTにアカウントを作ってログインする
②メニューを開いてトレーニング→コースを選ぶ
③ルートを作成(今回は高尾山6号路をチョイス)
④コースを保存
⑤作成したコースの右下『…』にカーソルを合わせダウンロード(GPX)を選択

③④

ガーミンコネクトは高度上昇、高度下降も表示されるので、慣れている人だと山頂に行くまでの時間を予測できること、上りと下りの行程やバランスなど、特に山を走る方にとっては嬉しい機能です。無料で操作性も考えると1番楽かもしれません。このデータはGARMINユーザー以外の時計を使っている方にも使えますのでご安心ください。


COROSにGPXデータをインポートする方法

ここまでGPXデータの作成や取り出し方について書いてきました。ここからはそのデータをいかにしてCOROSにインポートさせるかについて書いていきたいと思います。

①外部サイトから保存したGPXデータを『COROSアプリ』に共有します
 macからiPhoneだとAirDropで直接COROSにGPXデータを飛ばせます(画像参照)。COROSアプリにデータを飛ばすと、下部に『ウォッチに送ります』の文字が出てくるので、簡単にCOROSウォッチにデータを転送することができます。
②WindowsやAndroidはわかりませんが、メールアプリなどで自分宛に送信するなどしてパソコンからスマホに共有していただけたらと思います。(本国の動画がわかりやすいのでご覧ください)

6号路.gpx をiPhoneにAirDropします

COROSアプリに飛ばされたデータは以下の手順でCOROSに転送できます。
①COROSアプリ右下のボタン(デバイス)をタップし、マイルートを選択します。
②マイルートに取り込んだデータがありますので、こちらにチェックを入れて追加を押します。するとデバイス(COROS ウォッチ)にデータが転送されます。

なんと簡単ですね!

では時計の方で確認しましょう。
データが飛んできたあとは、アクティビティ(ランモードを選択)画面からデジタルダイアルを回転させ設定→ナビ設定→と進むとルートが転送されているのを確認することができます。

また、GPXデータをCOROSアプリへ転送、COROSウォッチへのエクスポートについての動画がありますので、これを見れば簡単であることがすぐにわかると思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか。GPXデータを時計に読み込んでおくことで、例えスマホのバッテリーが切れた場合でもCOROSに入れておけば安心です。特に山での遭難防止のために登山届けの提出と同じくらいこれからは重要かもしれません。

GPXデータの作成方法もいくつかご紹介いたしました。もちろんこの他にもありますので、自分が使いやすいGPXデータ作成サイトを使ってみてください。また、COROSのデータインポートの手軽さや、直感的な操作性については本当に簡単で便利です。

みなさんも初めて行く山ではぜひGPXデータをCOROSウォッチにインポートして、安全な山行をお楽しみください。

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