登山用靴下はメリノウールが正解?選び方や素材とオススメについて解説します

登山は皆さんどのくらい歩かれますか?日帰り登山で10,000歩くらいという方もいれば 2泊3日で150,000歩なんて方もいますよね。
地面と接する部分だからこそ、『登山靴が1番大事』と言われることが多いですが、同様に同じ回数着地を繰り返すため、登山の靴下も同じくらい重要なんです。

今回はなぜ登山用の靴下がそんなにも重要であるか、快適に履き続けられる登山用のソックスとはどれか、そんなことを解説していきたいと思います。

1、登山用の靴下の選び方『求められる要素について』

 登山の靴下・・小学生が普通のスニーカーで100均の靴下で富士山を登る姿を見ることは珍しくないですが笑、大人は子どもとは違います。体力も若さも子どもには劣ってしまうわけですから、少なくとも子どもの前ではいいところを見せたいところ。
 そう、大人が登山の靴下に求める1番大きい要素ってトラブルを起こさないことなんです。

先にあげた子どもの例でいくと、途中で靴ずれして足が痛くなった、マメができたなど、起こしてしまう場合があります。大人の方が体重もあるのでトラブルの危険性は上がるので、まずは知識としてトラブルを起こさないために求められる要素についてしっかりとチェックしておきましょう。

1)乾きの良さ

 登山の靴下選びで重要とお伝えした「乾きの良さ」は、かなり重要です。靴の中が蒸れてしまうと皮膚と皮膚、または皮膚と靴下、靴と靴下に大きな摩擦が生まれてしまうからです。
 特に靴下の内側の蒸れは大敵であり、皮膚と皮膚の摩擦が強くなってしまうと火傷のようになり『マメ』ができてしまう原因となってしまいます。

 ひとたびマメができてしまうと、なかなか1歩を踏み出すのが億劫になってしまうため、可能であればこのマメは防がなければなりません。ですから靴下の乾きの良さは一定以上必要だと言うことがわかります。

吸湿性が優れたものを選ばれることをお勧めいたします。

2)クッショニング

クッショニングもまた登山用の靴下に求められる大きな要素です。登山は直進方向にだけまっすぐ歩くわけではないです。時には重たい荷物を背負ったまま、高さのある段差を一度に降りたりしなければならないこともしばしば。

もちろん登山靴のクッション性に頼ることも必要ですが、選んだ登山靴によってはクッション性を感じにくい場合が多々あります。特にアルプス系のゴツゴツした岩場でも大活躍する靴底が一枚岩のように硬く安定するタイプの登山靴は、クッション性を感じにくいものが多いです。もちろん一定の硬さなので足との間が硬すぎると不快に感じてしまうので、それなりにクッション材を入れていますが、一般的に登山靴を履かれる方で厚手の靴下を選ばれる方はこのポイントを重視していると思われます。

言い方を変えてしまうと、耐久性や安定性に対しては登山靴に劣ってしまうトレイルシューズを選ばれる方の場合、トレイルシューズのクッション性で十分に補完できてしまうため、靴下にクッション性を求めることはあまり必要ありません。そのためトレイルシューズで薄めの靴下で平気にしている人はクッション性を靴下よりも靴から享受している場合が多いです。

登山靴の話に戻しますと、やはりまだまだソールが硬い登山靴が多いので、それなりにソックスには厚みやクッション性がいいと言われる素材のものを選んだ方が快適な方が多いと言う事になります。

3)保温

登山用の靴下には保温性を求める事になります。「低山で夏場」と言うシチュエーションだけだったらもちろんそんなに拘らなくてもいいかと思いますが、高い標高のエリアに行ったり、寒暖差の激しい気候で登山する場合などは「保温性」は重要な要素です。できるだけ保温性の良い素材のものを選んでいきましょう。

4)登山靴との間で心地よいフィット感を実現する

これ、実は重要な要素です。一般的に靴のサイズは5mm刻みです。少し大きいかな?少しタイトだな?そんな微妙なサイズ感のずれを補正してくれるのが靴下にあるもう1つの役割です。トラブルが起きてしまいそうな時、靴下の厚みを変えることでトラブルを抑えられることもあります。

なので、登山靴を選びに行く時は、できるだけ自分が履いているお気に入りの登山用の靴下を持って、試着に行くことをオススメいたします。厚手の靴下が好きな方であれば0.5cmくらいは簡単に変わってしまう場合があります。靴下も含めてお気に入りの登山靴との相性をお探しください。

5)匂わない

中でも登山用の靴下の大事な要素に入るのは『匂わない』こと。または匂いにくいこと。山小屋やテントについて履いている靴下を脱いで密封できるケースに入れる方は特に問題ありませんが、登山靴も靴下も匂ってしまってはエチケット違反です。

私も経験したことがありますが、足が臭い人が山小屋で近くで寝ている時の不快感は気が狂いそうになってしまいます。特に山小屋も混雑する時は顔の横に見知らぬオジサンの顔・・なんてこともありますので、お互いが気持ちよく泊まれるためにも『匂い』に関しては敏感でいられるようにして行きましょう。

6)耐久性

耐久性は何においても重要ですね。せっかくお気に入りができてもすぐに壊れてしまってはがっかりしてしまいます。ブランドの中には耐久性を売り出している靴下もあり、破れたら無償で交換してくれる・・なんて靴下もあります。

個人的な意見ですが、耐久性は大切だと思いますが、破れてしまった時は『次』を買う口実として前向きに捉えるようにしています。

2、メリノウールって本当にいいの?登山用靴下に使われる素材について

ここまでは登山の靴下に求められる要素を書いてきました。

これらの要素から登山用の靴下に使われる素材について書いて行きたいと思います。

1)メリノウール

登山用の靴下に使われる素材で最も支持されているは『メリノウール』です。大手ブランドの多くはメリノウールを使った靴下は必ずと言っていいほど作っています。

メリット

メリノウールは、繊維が細いため空気の層をたくさん作るエアポケットが豊富にあります。そのためオーバーヒートせずに高い保温性も持ち合わせ、さらには抗菌作用の高い天然繊維であることから匂いにくさもピカイチです。一見乾くのが遅そうなメリノウールですが、ポリエステルやナイロンなどの化学繊維と比べると速乾性は劣りますが、登山中に気になるほどの乾きにくさではありません。

デメリット

ブランドや加工の方法によっては毛抜けが多いため、薄手のウールのソックスはつま先周りやカカト周辺から素材が擦れて薄くなる現象があります。メリノウール100%だとやや耐久性に乏しいため、多くのブランドではナイロンやポリエステル等を適切に配分することによって履き心地や乾きやすさをプラスしている、そんな現状が伺えます。

また、乾燥機にかけると縮む場合がありますので乾燥機の使用は控えた方がいいでしょう。

耐久性を考慮して選ぶのであればメリノウール100%(そもそもほとんどありません)ではなく、ナイロン等で混紡されたものを選ぶのが良いでしょう。
メリノウールの繊維は細いため、一見チクチクしそうですが、シルクのようにサラッと優しい肌あたりなのでとってもオススメです。

耐久性を考えないのであればメリノウール100%のものも全然アリです。

2)ポリエステル

誰もが知るポリエステルですが、乾きが早いのが特徴です。また伸縮性も自由自在のため履き心地も申し分なく作ることが可能です。どちらかというとゆっくり登山というよりは、渡渉(川を渡ること)することやスピード重視でアグレッシブに山に向き合う方に選ばれる傾向にあると思います。

比較的価格も安いので少し雑に使っても大丈夫です。また、他の素材と混紡されていることも多く、その場合は基本的に乾きやすさとストレッチ性がプラスされるイメージです。

ポリエステル100%くらいの靴下になってくると、購入直後は問題ありませんが、川の中に入ったり大量の汗をかいた後にしっかり乾かさないと雑菌が繁殖しやすくなり、匂いやすくなってしまう場合があります。もちろん製品によるので全てではありまんので可能性としてお伝えしておきます。

3)ナイロン

ナイロン100%の靴下もあまり多くはないと思います。ナイロンは乾きが早く強度が強いのが特徴的です。メリノウールなどと混紡される場合も強度と乾きやすさがプラスされるイメージです。

近年ではナイロンの7倍の強度を持つと言われるコーデュラと呼ばれるブランドナイロン素材が出てきたりと、生地もどんどん進化しています。単体だと少し硬い印象なので、メリノウールやポリエステルと組み合わされることが多いです。

4)ポリウレタン

ポリウレタンは商標等によってライクラやスパンデックスと呼ばれたりすることもありますが、基本的には同じと考えていただいて問題ありません。基本的にポリウレタンが混紡されると強度を増したりストレッチが効くようになります。伸びにくい素材に伸縮性を出したりするのに用いられることもあり、5本指ソックスなどで適切に混紡することで強度としなやかさを同居し、素晴らしい履き心地を生むことがあります。

ただし、乾きやすい素材ではないため、乾くのには少し時間がかかるというデメリットも存在します。川の渡渉や雨天時などにはできるだけポリウレタンの割合が高くないものを選ぶと良いでしょう。

5)ラミー(麻)

ラミー(麻)はここ数年で市場を伸ばしてきた繊維です。ポリエステルに匹敵するくらい渇きが早く、それでいて強度も強くて匂いにくい。弱点はやや硬いためメリノウールのような履き心地にはなりにくいですが、ポリエステルやポリウレタン等の素材を適切に組み合わせることによって素晴らしい製品が生まれています。

弱点としては乾燥機にかけると縮む場合がありますので、洗濯には気をつけましょう。

ただし、現在存在するラミーメインの靴下は薄手が多く、一般的にイメージする登山用の靴下の厚みのものはまだ出てきていないように感じています。(調査不足だったらすみません)

3、登山の靴下の適切な丈

登山の靴下の丈は季節や登山靴に応じて様々な長さを選ぶことができます。

https://www.mountain-products.com/より

くるぶしが見え、靴下がほとんど靴から見えない『ノーショウ』を選ぶ方は登山靴ではほとんどいないかと思います。登山靴がローカットの方であればミニクルーまたはクルー丈を、ミッドカット、ハイカットの方であればクルー丈を選ぶのが一般的です。

いずれにしても登山靴の1番上の部分と、皮膚が干渉しないような丈を選ぶとトラブルは起きにくです。

4、登山ソックスのオススメ

ここからはいくつかの登山ソックスのおすすめを紹介していきたいと思います。

ミニクルー(1/4クルー)くるぶしより少し上の長さ

スマートウール ハイクミディアムクルー

中厚手でウール70%、デザイン、フィット感、サポート機能、コストパフォーマンスに優れた登山用のソックスです。


FITS(フィッツ)パフォーマンストレイルクォーター

耐久性よし、履き心地よし、サポート力よし、フィット感よし、匂いにくさよし
個人的に非の打ち所がない登山用靴下です。


injinji(インジンジ)トレイル ミッドウエイト ミニクルー

全米ナンバーワンの5本指ソックスブランド『injinji』、5本指派の人にとってはかなり嬉しいソックスです。スッと履ける履き心地の良さに加えて耐久性が素晴らしく、長時間履いていてもしっかりとしたサポート力があるので疲れにくくとっても重宝します。


クルー丈(すね丈)

FITS(フィッツ)ミディアムハイカークルー

抜群の履き心地のフィッツ ミディアムハイカークルーは、中厚手の登山用靴下の中で最もバランスの良いソックスの1つだと思います。カラフルで選択肢が多いのも嬉しいですね。


injinji(インジンジ)トレイル ミッドウエイト クルー

選択肢が少ないクルー丈の5本指ソックスですが、その中でも存在感を示してくれるのがインジンジ。カラーバリエーションも多いが、すぐに在庫がなくなってしまうので在庫がなくなる前に早めにゲットしたい一足。


DARN TOUGH(ダーンタフ)ハイカーマイクロクルー

とにかくタフであること。通常の使用で穴が開いた時はメーカーが無償で生涯保証をするなど、耐久性で右に出るソックスはないでしょう。軍事用などでも知られるダーンタフですが、女性用のソックスは可愛らしいデザインで嬉しいですね。


番外編 ライナーソックス

finetrack(ファイントラック)スキンメッシュソックス クルー

ソックスの下に履くインナーソックスとして皮膚から汗を遠ざけ、皮膚に当たる部分を常にドライに保つことができます。これによりマメのトラブル、臭いやすさ、汗冷え、靴擦れ等から足を守ってくれます。


5、まとめ

いかがでしたでしょうか。あまりソックスの素材について詳しく見てこなかった方も、ちょっとは興味が持てたのではないでしょうか。たかがソックスなんですが、ソックスによって快適さは全然違います。

色々選んで失敗して、失敗したソックスの素材を調べて自分に合う合わないの素材の配分なども探っていけると面白いですよね。また、シチュエーションによっても使い分けると楽しみ方が広がります。持っている登山靴がたとえ1つだとしても、季節や気候、天候に合わせてチョイスしてみるといいと思います。

ランニングソックスについてはこちらでも一部触れていますので、気になる方はチェックしてみてください。

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2021.01.19